【北八ヶ岳】麦草峠~双子池 梅雨の晴れ間のソロテント1泊2日の旅 [前編 北横岳まで]

2019年6月6-7日、ちょっと暇ができたので、北八ヶ岳の麦草峠から双子池まで、テントを担いでソロで1泊2日の旅をしてきました。

昔、いつだか忘れましたが、前に山岳雑誌で双子池でキャンプしてchill outするぜー的な記事を見ました。

初めて知りましたが、chill out=「リラックスする」という意味らしいです。リア充/陽キャ言葉かな?聞いた話だと、若者の間では「チルる」なんて形を変えて流行っている(いた?)ようです。

リア充/ 陽キャに敵対心を抱きつつ、メディアに簡単に踊らされるノンポリで有名な私は、仕事でストレスフルな生活から逃げ出したく、いつかはテントを背負ってチルりに行きてーと思ってました。

そんな中、ぽっかり休みができたので、 思いついたようにテントと食料を背負って出発し、麦草峠~茶臼山~縞枯山~北横岳~大岳~双子池~双子山を縦走しました。

八ヶ岳は日本アルプスほど派手でなく、だからといってつまらない山ではない、個人的に好きな山域。

メディアの手のひらの上でこーろころに転がされた私は、双子池のテント泊で期待通りの癒しを得ることができ、非常に満足した山行となりました。梅雨の晴れ間を行くはじめてのソロテント1泊2日の旅がはじまるッ!

どんな山行だった?

コース

1日目

07:08麦草峠⇒07:25大石峠⇒08:10茶臼山⇒09:10縞枯山⇒09:33雨池峠⇒09:39縞枯山荘⇒10:53北横岳ヒュッテ⇒11:14北横岳(南峰)⇒(休憩50分)⇒12:05北横岳(北峰)⇒13:01大岳⇒14:37双子池キャンプ場

2日目

04:15双子池キャンプ場⇒04:44双子山⇒05:18双子池キャンプ場⇒(休憩・撤収2時間)⇒07:26双子池キャンプ場⇒10:12麦草峠

この山行に対するヤマツ独自の超個人的な評価

評価軸点数コメント
景色がいい!4茶臼山からの景色がgood!北横岳からももちろんよいです。
天気は、1日目は晴れ、2日目は雨でした。
秘境感あり! 4山の中で池の手前にテントを張れるのが、他にはない感じ。
落ち着く! 5八ヶ岳の森のきれいさ、双子池の周りの雰囲気に落ち着きを感じました。
1、2日目ともに平日でした。
恐かった… 2大岳からの下りに雪が残っており、若干滑りそうでした。他は特に危険箇所はありませんでした。
失敗した… 1今回は特に失敗はなかったです。

麦草峠~茶臼山~縞枯山 ノーマークの茶臼山で絶景を楽しむ

順番間違えましたが、ご挨拶を。はじめまして、ヤマツの管理人のマツクラです。低姿勢で控えめな登山ブログ始めます。

麦草峠~茶臼山

朝4時ごろ都内を出発し、麦草峠の駐車場に到着。この日は平日だったからか、駐車場はガラガラでした。

07:08 麦草峠駐車場出発。15kg越えのザックはやはり重いね。腰痛持ちの私は今回はコルセットを巻いて出発しました。

巷ではウルトラライトなる思想が流行っているとのことですが、私は普通の2層のドーム型テントと普通のシュラフを持っていきます。 当たり前だ、そんなウルトラライトなんてものは認めん!登山は重たい荷物を背負ってなんぼのもんだ!

というクラシカルな考えは私は持ち合わせていないです。昔もそんな思想があったか知らないですがね。要するに、ただウルトラライト装備を買う金がないだけです。

標高2120m 麦草峠登山口に到着。登山届は前日にWebから出しました。みなさんも登山届は必ず出しましょうね。

茶水の池という池がありました。

大石峠方面へ向かいます。

序盤はこんな感じの木道を進みます。いやーしかしこの森の感じは好きですね。さすが八ヶ岳です。奥多摩にはない感じです。

登山写真あるあるの代表例である、斜面の急さが伝わらない感じの写真ですが、茶臼山に向けてこんな感じの岩々斜面をひたすら登っていきます。

中小場という少し開けた場所に到着。ここで本日初めて他の人と出会う。

木が立ち枯れてます。この後も樹林帯をひたすら登る登る。久しぶりのテン泊装備はなかなか辛いが黙々と登っていく。

08:10 標高2384m 茶臼山登頂。1時間ちょっとであっさり本日1座目登頂。スタート地点自体が結構な標高ありますからね。

頂上は樹林帯の中で展望はありません。…が、展望台なる場所があるみたいなので行ってみることに。

そしたらですね、意外とよかったんですよ。ええ。当初はまったく期待してなかったので、結構びっくりしました。

南アルプス方面。北岳と甲斐駒ヶ岳と仙丈ケ岳かな?が見えます。

南八ヶ岳方面。最高峰赤岳がはっきり見えます。

蓼科山とこれから行く北横岳かな?

ぎりぎり北アルプス!雲が邪魔ですが、槍の穂先がギリ見れる!

ということで、登山開始1時間ちょっとで、展望には非常に満足してしまいました。この展望を見ることができ、再び背負ったザックの重さに絶望を覚えた瞬間、心の底から麦草峠に下山しようかと思いましたが、双子池でリア充になるんだい!「チルり」たいんだい!ということを思い出し、しぶしぶ縞枯山方面に歩みを進め始めました。

てか、「チルる」って何だ。

茶臼山~縞枯山

茶臼山から縞枯山には一旦下ってまた登ります。「せっかく登ったのにもったいない」「このまま頂上から天空を歩けたらいいのに」と思うのも登山あるあるですね。

茶臼山から下ると、縞枯山っぽい風景が見えてきます。ご存じかと思いますが、読んで字のごとく、木がところどころ立ち枯れていて、遠くから見ると緑と白で縞々に見えるから縞枯山ですね。

途中、縞枯山展望台なるところがあり行ってましたが、雲が多くなってきたため展望はあまり望めませんでした。

待ってろよ、縞枯山。

ちょっと登ってきたところで、登山道が荒れていました。まあ、別に通れないほど荒れているわけでは全然ないのだけど、枯れ木がボキボキに折れていて、なんとなく闇の世界を感じました。

ゼルダ神トラでムーンパール持っていない状態で初めて闇の世界に行って、ウサギになって絶望してしまうあれですね。

私はムーンパールは持っていないので、ムーンウォークでやり過ごしました。

樹林帯を少し登り、少し開けた場所に出ます。

09:10 標高2403m 気付いたら縞枯山登頂です。本日2座目。登山道を歩いていたらいきなり現れた感じで、ここは特に開けているスペースはなく、展望もありませんでした。展望がほしければ展望台まで行け、ということですね。

ちょっと遠いですが、私は茶臼山の展望台まで行かれることをお勧めします。

ここから雨池峠の方に激下っていきます。伝わらないですが、なかなかの急登です。これが登りじゃなくてよかった…。

縞枯山荘~北横岳 人気のコースでバテた反動で七ツ池ではしゃぐ

縞枯山荘~北横岳ヒュッテ

09:33 縞枯山から雨池峠まで降りてきました。この辺からいろんな方々とすれ違うようになってきました。ロープウェイが動き出したかな?

ここで、当初は雨池山・三ッ岳方面へ向かおうかと思っていましたが、 テン泊装備で三ッ岳の岩稜帯を超えられるか心配だったのと、何よりもコースタイムで1時間余計にかかるのがネックで、坪庭方面へ進むことにしました。今日は双子山まで登るから時間を節約しないとね。

…何かおかしいなと思ったアナタ、正解です。少なくともここではそう思っていたのです。

坪庭方面へ向かいます。この道は、雪の積もった冬は通ったことはありますが、夏は通るのは初めてです。木道でこんなにきれいに整備されているのですね。

ちょっと歩くと、縞枯山荘が見えてきました。青い屋根がかわいらしいですね。

お地蔵さんにも青屋根です。

縞枯山荘と雨池山。

坪庭へ到着。ロープウェイからそれなりの人数の方々が出てきます。平日なのに。

お約束のキツツキ野郎です。もちろんつつきましたよ。このキツツキ野郎はAI/IoTを駆使した最先端の仕組みで動くので、もしまだ訪れていない方は是非体験してみてください。

もしくは、超原始的な仕組みで動くかどちらかです。

坪庭を北横岳方面に進みます。序盤は木道と階段の歩きやすい道です。

北横岳が見えます。

坪庭はこんな感じの整備された気持ちいいハイキングコースがあります。ロープウェイを使って家族でちょっとハイキングに、とかのコースとしてはベストでしょうね。この日も登山の恰好をしていないお年寄りの方々が散歩されていました。

しばらく行くと、ハイキングコースは終わり、登山道に入ります。登山道といっても、前も来ているし、北横岳まではたかだか1時間ちょっとの登山だから余裕っしょ!と思っていましたが、ここからの坂道が地味にツラい!

急登ってほどではないのですが、テン泊装備だからなのか、気温が上がってきたからなのか、ここで結構やられました。途中で歩荷さんにも抜かれました。

体力作りが課題ですね。課題管理表に追加しておきます。優先度低で。

なんとか登り切り、三ッ岳との分岐までやってきました。ここから北横岳ヒュッテまでは平坦な道のりです。

10:51 北横岳ヒュッテに到着。天狗のトーテムポール?が目印。

ちょっと疲れたので、ザックを下ろしすぐさま七ツ池の方に遊びに行きます。

七ツ池~北横岳

これが七ツ池です。全部で7つの池のうち、近づけるのは2つの池です。

池のほとりで、少し一人遊びしたくなった私は、カメラをタイマーにしてジャンプした映え~な写真を撮ろうと思い試行錯誤してみましたが、絶望的なセンスの無さが露呈しただけでした。

このあと、他の登山者の方々が来たので、恥ずかしくなってそそくさと退散しましました。

黙って北横岳山頂に向かいます。

11:14 標高2472m 北横岳(南峰)に登頂。さっきよりも蓼科山が近くなってきたのがわかります。

南八ヶ岳方面もよく見えます。登ってきた茶臼山と(見切れちゃっているけど)縞枯山も見えます。

南アルプス。時間のせいかわかりませんが、茶臼山からの方がよく見えた気がします。

ここで昼食とします。袋ラーメンにウインナーを入れて食します。ここ南峰には何人かの登山客がいらっしゃって、平日にもかかわらず賑わっていました。

昼食を食べたあと、もちろん、標高2480m 北横岳(北峰)にも登頂しました。こちらが本当の北横岳山頂です。本日3座目です。

これから大岳を経て、キャンプ地の双子池を目指します。

まとめ

テント泊の旅とかタイトルに書いているにもかかわらず、テントのことが全く出てこない詐欺のような記事になってしまいましたが、次回ちゃんと書きます。

今回は、双子池でのテント泊を目指して、麦草峠から茶臼山、縞枯山、北横岳と縦走してきました。わかったことは、

  • 茶臼山は、意外と展望がよい
  • 七ツ池は、おっさんでもはしゃぎたくなる

です。これだけでも心に留めておいてください。

それでは、また。

つづく